げてものパイ”の話
 ここで紹介するのは,日本では手に入らない食肉の缶詰を使ったパイの話である。

 それは,トナカイと,と,雷鳥。 
 フィンランドではれっきとした食材なのだから,”げてもの”呼ばわりは失礼なのだけれど,
日本で一般的な食材ではないのだから,一応げてものの部類だろう。

 ことの起こりは,家族が仕事で訪問したフィンランドから, みやげに,トナカイと熊と雷鳥の缶詰を買ってきてくれたことに始まる。

勢揃いの写真。きれいです。
これがトナカイ。
雷鳥。かわいい。

くま。 迫力あります。
食材に見えないよ。

こんなラベルで,
買い手がつくんだろうか?

 珍しい食べ物が手に入って,とりあえず嬉しい。

 フィンランドでは,トナカイはステーキにして食べるそうで,興味津々だったのだ。
缶詰でもいいや。

 しかし,調理をどうしよう。 

  トナカイも,くまも,缶詰はステーキは不可だし,それ以外の料理法がわからない。 
コーンビーフと同じに考えてもいいのかもしれないが,うちは普段,脂肪の多いコーンビーフは食べない。
 ポテトサラダにでもするか?だけどトナカイや熊なんて,臭くないだろうか。

 インターネットで料理法を探してみる。
 熊は,ハンターさんが料理法を紹介しているページがあった。しかし,和風で,うちの缶詰には向かない。
 熊のステーキを出しているレストランのページを見つけた。でも,缶詰ではステーキにならない。

 トナカイに至っては,参考が何もない。

 ここではたと,肉をパイにして食べる話を思いついた。 子供の頃呼んだ外国の話に,肉のパイはよく出てきた。

 まだ一度も肉のパイは作ったことがないけれど,熊もトナカイも,パイならいけるかもしれない。臭みは香辛料でカバーできる。

 こうして取り組んだ,ゲテモノ・パイである。 

 続く